竿を下さい

すごく単純なことなんだけども。
笑っちゃイカンのだけども。
有難いんだけども。


「あのさぁ、ウチの物干竿一本貰って良い?」
「いいわよ。あんた今それ持ってくの?じゃ私が持ってあげる」

かくして母は 物干竿を掴んだ。
目的地は徒歩90秒程度の新居である。

だが、見た目にすげー 竿、長~~~~っ
普段横になってたからあまり考えなかったけど、3M位か?
母の身長の 約、倍?

もうお察しいただけるでしょう。
やばい、跳びそう。

電線が、すごい良い位置にあるんだよ。
「俺を超えられるかい?」とでも言いたげに!

もう頭の中は助走して電線を飛び越える母の妄想で一杯。
だって長い棒持った人が伴走してくるんだよ?歩きだけどさ。

そして信号のない道路横断。
注意しないと 車避けたつもりで竿だけ交通事故!とか…

あ、やばい、横断するから小走り。
跳ぶ、もう絶対この人跳ぶっ>跳びません

笑い出しそう。つーかもうニヤけてる。
でも、ねぇ?ほら。手伝って頂いてるのにね?失礼じゃ…っない。(こらえた!)

新居は2Fの為 私だけ室内に入り窓から受け取る。
ああ、結構重い。
重くてバランスのとり辛いもの持たせといて こんなに笑ってごめんね、母。
助かりました。
あ、あと今度洗濯バサミ下さい >そのくらい買って下さい


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